約 26,354 件
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/1347.html
今でもその日の事は昨日の事のように思い出せる。 酷い豪雨の日だった。その記録的な降水は周囲を走る車の音すらかき消して、その一帯を雨の音で埋め尽くす程だった。 外に出た人が傘もなしでは目を開いて歩くことすら適わないと言う。 そんな日にとある病院の中で雨に負けない程大きな声を産声をあげたものがいた。 分娩台の上で母親は、泣きじゃくる赤子を抱える。 生まれたばかりの子供は弱い力で母に触れ、己の存在を示すかのように泣き叫んだ。 それは生まれてきた事に対する歓喜の叫びとも生きることへの恐怖への嘆きとも取れる声だった。 母は赤子を落とさないように包むようにして抱える。 少しでも力を緩めたら落としてしまいそうに思えたからだ。 「大丈夫、大丈夫だよ」 痛みを与えず、安心出来るように自らの子の生を祝福する。 赤子は落ち着き、泣くのをやめる。 その姿を見て私は思ったなんと赤子とは弱いものだろうか…。 ほんの小さな悪意、それからも身を守る手段を持たない。誰かが守ってあげなければ、すぐにでも生まれたばかりの命は尽きてしまうのだ。 少し落ち着きを取り戻し眠りに付く自分の子を見て母は愛おしく思った。 これが罪の始まり…。 愛する事が子のためだと信じた贖いきれない罪の始まり。 私達はあの目の存在を知らないから生きていられる。 あの目の存在を知ってしまったらきっと私達は生きている事ができなくなる。 何故、私はあの目を見てしまったのだろう。何故、私は目を調べようとしてしまったのだろう。 目だ、目がこちらを見ている。目が…目が…。 史竹幸三郎『遺書』最後の1文。 CR 5章 『その日は雨が降っていた』 -1- 第三の騎士 「S-22メインシステムスタンバイモードからアクティブモードに移行。再度システムチェック。」 秋常譲二はS-22ドライリッター胴部にある人が一人やっと入れるほどの狭い操縦ブロックの中でそうメインシステムに向けて音声入力を行う。 譲二のつけるゴーグルに走る文字列はS-22の各部に問題がない事を報告する。 それを確認した後、一息を吐いた後スピーカーから男の声が出力される。 「こちらCMBU司令部からドライリッターへ、聞こえているか?秋常譲二?」 「こちらドライリッター、聞こえている。機体のチェックも終了、問題はない、もうじきシステムも完全に再起動する筈だ。」 「そうかそれは僥倖だ、さて、作戦を始める前にセレーネ女史から君に直接激励の言伝をしたいと承っているのだが受けてくれるのかね?」 「セレーネが?」 譲二は顔をしかめた。 そして、少し考えた後諦めたように言う。 「作戦前だ。手短に頼むと伝えてくれ。」 「了解した、今つなぐ。」 電子的な雑音が発生し、その後、スピーカーから先ほどとは違う女性の声が盛れる。 「あーあー、聞こえてる?聞こえてるかな?譲二?」 「ああ、聞こえてるよ、セレーネ、今作戦前だが何のようだ?」 ぶっきら棒に答える譲二にセレーネ・リア・ファルシルは少し関しそうな声色で、 「何のようだ?ってそれはないんじゃないかね、仮にも君のフィアンセである事の私に向かって…。」 むくれたようにして言うセレーネに譲二はため息を吐く。 「別にあんたとそういう約束をした覚えはない。そういう話をしたいなら、帰ってからで充分だろう?」 「そうすると君はすぐ逃げるじゃないか、今が千載一遇のチャンスなのだよ。」 「――――セレーネ。」 頭に手を当てて咎めるようにして言う譲二。 それに対して笑うセレーネ。 「すまなかった、少し弄ってみたくなったんだ。それでは本題に入ろうか…。」 「作戦開始10分前だ、手短に頼む。」 「秋常譲二、君はこの1戦にどれほどの意味があるのか正しく理解しているかね?」 そう問いかけるセレーネに譲二は黙り込んだ。 「沈黙もまた答えだ。そう、この作戦の失敗は許されない。何故ならば、この1戦がこれから人類が奴らUHと戦えるかどうかの試金石となる戦いだからだ。我々は奴らに勝つ為に採算を度外視して今君の乗っているS-22ドライリッターを作り上げた。その機体にはありとあらゆる最新鋭の技術がつぎ込まれており、それがもしあの鋼獣に対処できないのであれば、もはや我々は両手をあげて奴らに投降すること他ない。もはや我々にはあのイレギュラーな黒い機体すらないのだ。」 「――――っ。」 黒い機体その言葉に譲二は苦いものが口に広がるのを感じた。 脳裏をかすめるのは漆黒の巨体に正体不明の紅の光を纏う悪魔のような鋼機だった。 それはそれまで鋼獣に対抗できる唯一であり、そして譲二からしてみれば羨望の対象だった。 「ただ勝つためだけでは駄目だ、これならば人類は奴らに対抗出来るそう思わせる説得力のある勝ち方を選ばなけばならない。いいか?今君の両肩に乗っているものは重い。」 「―――――ああ、わかってる。」 強く噛みしめるようにして頷く。 レバーを握る手に力が入る。 それに呼応するようにしてS-22ドライリッターの起動が完了する。 「だから、圧勝したまえ、君とドライリッターならば出来る筈だ。時間だ行け、英雄よ!」 譲二のゴーグルに文字列が表示される。 それにはこう書かれていた。 Anlock S-22 Takeoff. 大きな金属音が鳴り、機体は宙に放り出された。 ゴーグルがS-22のアイカメラから捕らえた映像を映す。 そこに瞳で全貌を捉えれるほど小さくなった木々や、山々、建築物などが見える。 風切音が鳴り、視界に移る風景は徐々に拡大されていく。そうS-22ドライリッターは高度1万m上空から機体ごと放り出されたのである。 譲二は落下位置の微調整をするために機体の重心を操作する。 今回の作戦では敵鋼獣が3機いるド真ん中に降下し一機で強襲をかける事になっていた。 緊張か、譲二はレバーを何度も握り直すようにしていじっていた。 一瞬の判断が全てを決めるその場へとまた足を踏み入れる。 そのことに少しの恐怖と少しの感慨が譲二にはあった。 高度が下がり、風景が狭く鮮明になる。 落下予定地点の高原では大きな火花と煙がのぼっているのを確認出来た。 敵鋼獣は犬型が3機、CMBUが率いる鋼機部隊と交戦しているのだ。 手に持ったアサルトライフルを鋼獣に向けて打つ鋼機達。 だが、その攻撃の全ては鋼獣の装甲ナノイーターで無力化され、無残にも1機、また1機とその凶牙に貫かれて破壊されていく。 その光景を目の当たりにして譲二から感じていた恐怖がなくなり別の感情が浮かび上がる。 燃え上がるような熱、全てを焼きつくす炎、人の最も強き原動力、怒りだった。 S-22ドライリッターはパラシュートを傘下させて交戦区域へと乱入する為に減速する。 そしてその真白色の機体は降下予定地に降下する。 譲二はレバー上部のアタッチメントを開きその中にあるスイッチを押した。 機体内でアラームが鳴り響く。 ――――ディールダイン炉加圧開始――全オーバーラインの接続――全駆動系供給150%――制限時間を15秒に設定 ――――『Polar Acceleration Mechanism』起動 S-22ドライリッターの額に3つ目の瞳を開き、肩部と胸部が展開する。 3体の内1体が鋼獣は急に戦場に現れた白い鋼機に気付き、すぐにその牙をもって征そうと走る。 1体がその鋭利な牙でドライリッターの鋼の体を貫こうと飛びかかる。 ドライリッターは腰にあった電装刀を抜き、それに立ち向かった。 交錯する2機、お互いが背中越しに静止する。 どちらにもダメージらしいダメージは見られずお互いの攻撃は当たらなかったかのように見えた。 鋼獣は振り返り、ドライリッターに再び攻撃をしかけようとする。 その時、鋼獣に異常が起こった。 鋼獣の視界が90度ひっくり返り、その鋼の巨体が思うように動かなくなる。 鋼獣は何が起こったのか理解できず困惑する。 それもその筈である。鋼獣の体は横一文字に切断され、上半分が大地に突き刺さるようにして落ちていたのだから…。 譲二はすぐさま残る2機の鋼獣の位置を確認する。 1機は自分に気づき迫り、1機は戦闘中であった味方の鋼機に襲いかかろうとしている。 襲われている鋼機は既に右腕と左脚を欠損しており、とても戦える状況ではない。 しかし、それを助けにいこうとすれば敵に背後を取られる事になりこちらの不利は否めない。 自身の生存を優先するならば、今迫る敵を排除した後、襲われている仲間を助けにいくとするのが正しい判断だろう。 もっとも、仲間を助けられる確率は格段に下がるのは自明の理だった。 それを認識し、 「――――決まってる!」 そう自分を鼓舞するように叫び、譲二は行動を即決する。 PAMの残り時間10秒。 ドライリッターは迫り来る敵に背を向け走り、アサルトライフルの銃口を向ける。 友軍機に牙を突き立てようとする鋼獣の顔面に弾丸の嵐が叩きつけられる。 物理攻撃を食らう特殊装甲ナノイーターがあるがゆえに鋼獣には銃弾による攻撃の効果は薄い。 だが、ドライリッターの左手に持つアサルトライフルは通常の鋼機用のものより口径が大きく、かつ対ナノイーター用の特殊弾である。 それは鋼獣に致命的な打撃を与えるほどのものではないが、その衝撃は確実に襲い姿勢を崩させた。 その間にドライリッターは接敵、即座に右手に持つ電装刀で一閃、真っ二つに叩き斬った。 PAMの残り時間4秒。 だが、それと同時に背後から飛びかかる最後の一匹。 救援に回ったがために、先手を奪われる。鋼獣の牙が迫る。 もはや振り向く時間すらない。ならばこそ、譲二は針の穴に糸を通すような集中力で、肘を後方に打ち付けた。 肘が鋼獣の顎と衝突し、その衝撃で鋼獣は吹き飛ばされた。 PAM残り時間2秒。 既に一息ほどの時間しか残っていない中でドライリッターは身を翻し疾風の如く駆ける。 鋼獣は倒れた体を起き上がらせながら敵を見る。 しかし、立ち上がった時既に眼前にギロチンを振り下ろす処刑人のようにドライリッターが電装刀を上段に構え立っていた。 そしてギロチンの刃が振り下ろされる。 鋼獣はその頭部から縦に真っ二つに切断された。 戦闘終了。 それと同時にPAMの時間が切れ、ドライリッターの全身の冷却装置が起動し上記が各部から吹き出す。 譲二はまだ隠れている敵がいないか索敵を行った後、自分の近くで倒れている鋼機に通信をつなぐ。 「―――生きているか?」 「あ、あぁ…。」 そう声が帰ってくる事を聞いて一息吐いた。 「あ、あんたは一体、それにその機体は鋼機なのか?」 「ああ、自分は、CMBU特務部隊所属の者だ。この機体はS-22ドライリッター。」 「S-22!じゃあ、噂の対鋼獣戦用の鋼機がついに完成したのか!」 驚きと少しの喜びを孕んだ声で半壊した鋼機の操縦者が言う。 鋼機は鋼獣に単騎で勝つことは出来ない。それは今、鋼獣と戦う兵士達にとっては絶対の常識であり、絶望であった。 その絶望を単騎で複数の鋼獣を破壊する事で覆した者がいる。その事実を飲み込み、つい声に喜びと期待の色が出ているかのようだった。 「ああ、そうだな。」 その歓喜の思いを消させないように譲二は笑顔を作って返事をする。 事実この成果は脅威の成果といえる。未発表ながら鋼獣を鋼機が倒すという偉業は既にイーグル鋼機部隊の隊長を務めるシャーリー・時峰の手によってなされているが、それは機体がボロボロになる状況で九死に一生を得ての勝利だった。 だが、今回は違う。単騎で完膚なきまでに敵を圧倒したのだ。 この事実は絶望にくれていた人々の心に大きな希望を宿すだろう。だが、それを成し、本来誇るべきである筈の秋常譲二の表情は晴れない。 頭に思い浮かぶのは一つの戦景だった。 あの最強とも思えた不可思議な鋼機リベジオンを圧倒した白い機体。 UHの首領格とも目されるその機体が起こした超常の数々は衛星映像で譲二も確認した。 その後で、何度も譲二はドライリッターであの機体で挑むシミュレーションを行った。 結果、得られたのは0%という可能性のない数字だけ…。 「ちくしょうっ…。」 誰にも聞こえないほど小さな声で譲二は感情を吐き出す。 結局、例え今人類が鋼獣に対抗する力を得たとしてもあれ1機でその微かな勝機の全てが覆されてしまう。 歓喜に盛り上がり兵たちが凱歌をあげる戦場の中で譲二は一人だけ己の無力さを呪った。 ―2― 混迷の世界 世界政府鋼獣対策本部会議室。 統制庁3階にある会議室の中で円卓を囲むようにして座る人間が5名。 イーグル総司令、秋常貞夫。 その副官である琴峰雫。 イーグル鋼機部隊隊長を務めるシャーリー時峰。 第六機関の長にしてCMBU顧問を務めるセレーネ・リア・ファルシル。 その秘書であるネミリア・バルサス。 イーグルの中心を締める3人を機関長特権を使ってセレーネ・リア・ファルシルが呼び出したのである。 「まずは希望はつながったと見るべきなのかね。」 円卓中央にあるディスプレイには人類の反撃の狼煙ともいえる戦果の光景が映し出されている。 それを見て眉を潜めて言うのは『イーグル』司令である秋常貞夫だった。 彼の率いる『イーグル』は鋼獣と先頭に戦った最大の組織であり、鋼機で数機の鋼獣を破壊した実績がある組織だ。 「不本意そうですね。司令。ご子息のご活躍というのはやはり複雑なのでしょうか?」 その様子を眺めて貞夫の副官である琴峰雫は言う。 貞夫は何か言いたそうに顔を上げるが顎に手を当てて、押し黙った。 「あら、あなた達親子って仲がこじれてるの?」 来賓の一人である第六機関の長でありCMBUの責任者であるセレーネ・リア・ファルシルはくすりと笑う。 未来予知じみた先見の明で第六機関統括区域の全てを立て直した『鉄の処女』が興味深そうに貞夫を見つめる。 「なに、ただの一家庭の事情ですよ、この会議には関係がない。」 貞夫はそう極めて静かにそういった。 その事については語りたくないというニュアンス、それを受け取ってセレーネは頷いた。 「ま、大した問題ではないですか。それに今私達が抱えている問題の方がずっと大きな問題だ。そしてイーグルの方々を今回お招きしたのはその問題について語り合いたいと思ったからですし。」 「抱えている問題?」 シャーリー・時峰は首をかしげる。 彼女は非公開ながらS-21のカスタム機で鋼機を2機破壊するという偉業を成し遂げた兵士である。 現在世界最強の鋼機乗りとしてかの『味方殺し』グレイブ・スクワーマーと双璧をなす者として見られるようになっている。 「ええ、そうです。我々は確かに鋼獣に対する力を得ました。S-22ドライリッターの量産体制が整えば今いる鋼獣との戦闘の勝率は格段に跳ね上がります。」 「S-22か…PAMだったか?ディールダイン炉を大きく加圧する事によってディールダインのエネルギー増幅の効率を上昇させ、それによって生まれたエネルギーを機体全体に循環させスペックを通常の1.5倍ほどに引き上げるシステム。」 「流石、シャーリー・時峰。よくご存知で…。」 「なに、私もCMBU製の鋼機に乗っているんだ。噂ぐらいは聞くさ。確かにあれを使っている時の機体の動きは異常だなまるで鋼獣のようだったよ。だが、あのシステム恐らくは問題がある。」 そう考察するようにディスプレイの中で回収されるドライリッターを見ながらシャーリーは言う。 ドライリッターの各部から蒸気のようなものが吹き出していた。 「ええ、確かにPolar Acceleraion Mechanismには問題があります。エネルギー増幅作用がある物質ディールダインに圧力を加えるとエネルギー増幅効率が跳ね上がる事は4年ほど前から判明していました。」 「では何故実用にこれほどの時間を?」 尋ねる雫。4年ほど前に完成していたのならば、S-21アインツヴァインが開発されていた時点で導入する事が出来たのではないか? そういった疑問が雫の脳裏に走る。 「ええ、問題はこのディールダインは圧がかかるとエネルギーを増幅しすぎるという点が問題だったんです。」 「しすぎる?」 「ええ、おおよそ70倍ほどになります。」 「70!?」 予想以上の数字に声を上げる貞夫。 「ネミリア彼らに資料を配ってくれ…。」 ネミリアと呼ばれたセレーネの秘書官にあたる女性が円卓から立ち上がり、周りの人間に資料を配る。 面々は資料に目を通しはじめた。 「今、お渡ししたのはS-22のスペックの要点をまとめたものだ。なにか質問はありますでしょうか?」 そう尋ねられ、シャーリーは考えこむようにしている。 「ふむ、このオーバーラインと呼ばれる物に加圧時だけディールダイン炉と直結させてエネルギーを循環させると…。しかし、これは…。」 「ああ、稼働し続ければ機体が持たん。」 「機体がもたないというのはどういう意味かね?」 「文字通りの意味だ、秋常司令。臨界点を超えるエネルギーを出し続ければ機体はすぐに爆発する。」 「だが、さっきの戦闘では――――」 「ああ、そうだ。さっきの戦闘では機体が爆発しなかった、それが肝なんだ。S-22はPAMを使うために開発された鋼機でな、基本的なカタログスペックはS-21と比較して頂いてもそれほど大きな差はない。だが、我々が開発したオーバーラインと呼ばれる特殊なラインを通し機体の全身に巡らせる事で臨界点に突入するまでの時間を遅らせる事が出来る。そして臨界点に突入するまでの間、鋼機は鋼獣に匹敵するスペックを有する事になる。それがPAMの概要だよ。」 「時間はどの程度?」 尋ねたのはシャーリーだった。 鋼機を扱う者として興味深くあったのだろう。 「おおよそ15秒。それ以上は危険だと実験結果が出ているのでな、緊急停止プログラムが作動するようになっている。その後に機体に緊急冷却をかけている為、オーバーラインの冷却終了までおおよそ5分その間PAMは使えない。また、オーバーラインへの負担も大きくてな、2回使用すればオーバーライン自体を交換しなければならない。」 「ふむ。」 頷き思案にふけるシャーリー。 リスクは高い、欠点も多い、だがこの機体は鋼獣に対抗するにたる戦力になるのも確かだ。 この機体があれば鋼獣を倒す事は出来るのかもしれない。 だが、ここで誰もの脳裏をよぎる一つの事実があり、その場の全員が沈痛な面持ちでいた。 「S-22の完成によって鋼獣に対抗する手段は得た、だがしかし、あの白い鋼機に勝つことは出来るのだろうか?きっと皆さんはそう考えていらっしゃるのでしょう?」 セレーネは笑っていう。 「ええ、そうですね、あれは我々にとって絶望的な光景でした。まさに――――」 「――――さっさと本題に入らないか?セレーネ・リア・ファルシル。」 セレーネの言葉を遮ったのは貞夫だった。 「本題?」 「ああ、そうだ『鉄の処女』よ、裏のメンバーの一人であるお前がこの状況を想定していなかったわけがないだろう?」 そう告げる。 『裏』、この世界を裏から動かす5人の黒幕。セレーネをその内の一人だと貞夫は言ったのだ。 セレーネは唇に一刺し指を当てて笑う。 「あら、何のことでしょう?」 その言葉に琴峰雫は呆れたように肩をすくめた。 「そもそもその猿芝居を続ける必要があるかすら疑問なのですが、我々が掴んでいる『裏』のメンバー5名の通称は『現実主義者』、『皮肉屋』、『貴婦人』、『道化師』、そして『鉄の処女』。あのですね…もうちょっと正体を隠す努力をした方がいいと思いますよ、あなた。」 その突っ込みに会議室に静寂が訪れる。 そして少しの時間がたった後、くつくつとしたセレーネの声小さく漏れ始める。 「ふふ、あはは、あはははは、よくわかったわね!この私が『裏』の一員だなんて!」 そう先ほどまでの冷静かつ厳格な物言いはなりを潜め、やたらとテンションの高い声でセレーネが言う。 その光景に貞夫とシャーリーは引きつった顔で見つめた。 「いえ、だからあなた隠す気あんまりなかったでしょ…。」 「だって、隠す必要ないんだもの、裏の名簿なんて裏の人間の誰かが横流ししない限り漏れないものだったし…。ま、正体バレてる前提で呼び出したんだけどね。」 快活に答えるセレーネ。 「キャラが違うぞ、こいつ…。」 貞夫はセレーネに聞こえないように雫に耳打ちする。 「あー、一応、私には人を率いてる立場があるからね、あれ、肩凝るのよ結構。ふふ、私が役者としてデビューすればすぐに実力派役者として大成する自信があるわ…流石私、やっぱり私凄い、とっても凄い。」 「うざ…。」 雫は率直な感想を漏らした。 「あー酷いうざいだなんて、そんなの自覚してるけど!でもうざいだなんて酷い!いいもん、私には譲二くんがいるもん!それだけで満足だもん!アイラブ譲二。」 「何を言っている…。」 「え、譲二くんラブという事だけですよ、その為に色々下準備をね…。」 「――――貴様ら、あいつを利用して何をするつもりだ!!」 激昂する貞夫。その眼からは殺意が放たれ、胸から銃を取り出してその銃口をセレーネに向けた。 「司令!」 慌てて静止の言葉をかける雫とシャーリー。 しかし、それに構わず引き金に指をかける貞夫。 「言え!そもそもおかしいと思っていたんだ。あいつのトラウマを考えれば、S-22の操縦者として選ばれる筈などないと…だが、何故かあいつが選ばれた。兵士として欠陥のあるあいつが…その理由はなんだ?『鉄の処女』?」 「あら、冷めてるって聞いてたけど、お父さんの方はなんだかんだで息子の事を心配してるのね。ちょっと良かったなーなんだかんだで親子の不仲って悲しいじゃない?私には両親がいなかったけど、だからこそ、そういう家族愛っていうのに憧れちゃうのよね。」 「答えろ!!」 自分の命が握られているという事実に構わず変わらず笑顔を浮かべるセレーネ。 通常、銃口を向けられた人間というのは何らかの緊張が表情に出るものである。 だが、セレーネにはそれがない。 まるで自分がそれでは死なないとでも思っているかのように…。 「先に1つだけ誤解を解いておきたいんだけど、私達『裏』は別に全員で何かを成そうとしているわけじゃないの。」 「どういう意味だ…。」 「つまりは『裏』っていうのはそれぞれ別の目的の持った烏合の衆だという事よ。それが偶然、目的に到達するまでの道中が途中まで一緒だったから、一緒に協力しあっていたというだけ…。でも、この間のメタトロニウス・アークの覚醒で、ついに私達の道は別れてしまった。実質的な話を言えばもうあなた達の言う『裏』という組織は解体されたも同然ということよ。」 「譲二を巻き込んだのは、そのうちの一人の思惑だと言いたいのか?」 「そ、ま、私なんだけどね。私が見たいのは英雄の誕生。昔からね、私は英雄って存在に憧れていたの…窮地に陥った人々の前に颯爽と現れて悪を挫いていく存在。そんなものが見てみたかった。けれど実際そういう人間を探してみると案外いないものなのよ。ある意味、時峰九条はそうとも言える人間なのかもしれないけど、まーあいつは見ての通りしわくちゃのババアだしねぇ?やっぱりちょっとは顔にもコダワリたかったのよ。」 「それで譲二を選んだということか!」 「そうね、彼は壊れているわ。傷ついていく人が、見ず知らずの者であろうと誰かが死んでしまう事が許せない。例えそれが間違っていると知っていても誰かを助けるために行動をしてしまう。兵士としては欠陥品もいいところね。けどだからこそ彼は英雄の資格がある。」 「英雄?この状況で確かに鋼獣を倒せばあいつは英雄ともてはやされるかもしれん…だがあの白い機体を倒せなければ、結局それも意味がないだろう。」 「そう、そうなのよ。結局の問題はね…。私も黒峰咲があそこまでやるなんて想定外だった。『ダグザの大釜』はね、至宝の中でも最も扱いが難しい至宝なの…なんでも作ることが出来るという事はそれだけ人の脳与える負荷も大きいのよ。あー至宝って言ってもわからないんだっけ、あのなんか不可思議な現象を起こすものね。あなた達と協力関係であった黒峰潤也も使っていた奴。」 貞夫達はリベジオンと呼ばれた機体が持つ黒槍を思い出す。 あの黒槍で突かれたものはありとあらゆるものが塵と化す。 そのメカニズムはまるで解明できずまるで超常現象のようだと思えていた。 「今回、あなた方を呼び出したのはこのままだと秋常譲二は英雄になる事ができなくなってしまう。私のシナリオではS-22だけでもこの逆境に対抗できる筈だったのよ…。でも出来なくなった。だからあなた方を呼び出したの…私の正体を知っているだろうあなた方を…。」 そう真剣に語るセレーナに貞夫は反吐が出そうな気持ちになった。 他の2人も同様だろう。 おそらくは『裏』がいくら関与しているこの事態に自分では収拾がつかなくなったからイーグルにコンタクトを取りに来たと彼女は言っているのだ。 唾棄すべき事である。 (だが、しかし―――) そう貞夫は考え銃をおろし、怒りを沈めるようにして一呼吸した。 「あなたは今人類が置かれているこの状況を人類側にいい形で終わらせたい、そう考えているのだな?」 「理解が出来る人で助かるわ、脳みそまで筋肉な人間だとここで話はご破算だったから…。」 「あなた方は私達に何をさせたい?」 「そうね、その前に一人ゲストを読んでもいいかしら、私よりも胡散臭い男だけど私よりも現状に詳しいわ…。」 「ゲスト?」 怪訝そうにする雫とシャーリー。 「どうぞ、入って…。」 その声と共に扉のノブが回り戸が開く…。 そして、その中から現れたのはこの場にいる一同の全員が知っている顔の男だった。 蓄えられた顎鬚に伸びきった長髪、だらけた着こなしのTシャツに塞がった片目。 面識はない、しかし、この世界に生きるものならばそのほとんどがその顔を知っている。 「初めましてかな?秋常貞夫、シャーリー・時峰、琴峰雫。私の名前は木崎剣之助、人は私のことを―――」 男は笑顔で誇示するように言う。 「―――『現実主義者』または、スーパーニート木崎と呼ぶ!!!」 部屋にいた全員に悪寒が走った。 ―3― 空がない日、染みる痛み 電子音が一定の周期で鳴っている。 ゆっくりとそれでいて断続的に聞こえるその音は寝台で寝ている男を不快にさせた。 「……くそ」 寝台で寝ている男、黒峰潤也は電子音の不快さに舌打ちして寝返りをうつ。 頭になにかがぶつかる痛み。金属の冷たさと硬さが軽い痛みとなって潤也に響く。 寝返りをうった時にベットの柵に頭をぶつけたようだ。 「くそ…。」 瞳が闇しか映さなくなってから既に何日目だろうか…。 外が夜なのか昼なのか視認できなくなった時点で、既に時間の感覚などほとんどなくて、メトロノームのようになる電子音だけが時が進んでいるのを潤也に示している。 右手を握る。 歯車が回るような音だけなるが、右腕の感覚はない。 試しに腹に手のひらを触るようにしてみたら、腹に冷たい感覚した。 搬送された病院で付けられた義手の感覚。 思うように動いてはくれているようだが、感覚が無いため違和感が強い。 試しに体を立てようとする潤也。 全身からきしむような痛みが走り、その激痛に顔を歪めた。 「あらあら、まだ無理はするもんじゃないよ。」 戸が開く音と共に誰かの声が潤也に聞こえた。 その声は聞き親しんだというわけではないが、ここ数日よく聞いてきた声だ。 「ばあさん…か…。」 声の主、時峰九条は潤也の元に近づきまだ生身である左手を握る。 潤也の左手をしわだらけだが、温かい手が包んだ。 「そうさ、あんたの味方の九条婆ちゃんだよ。」 「いつからあんたは味方になった…。」 力なく毒づく潤也。 時峰九条、おおよそ2週間、潤也たちのお目付け役としてイーグルから派遣されてきた老婆だ。 枯れていて今にも折れ曲がってしまいそうな老婆だが、その実、世界最強の名を欲しいままにする程の武芸者でもあり、イーグルの副司令の立場にあるらしい。 実際、人造人間であり、人を超えた能力を持つ藍が手も足も出なかったと藍本人から潤也は聞いている。 「あたしゃ、いつだってつらい目にあってる子の味方さ。ほら、あたしお婆ちゃんだからね、お節介なのさ。」 そういって九条は笑う。 その悪気のない言葉に潤也は感じていた苛立ちが萎える。 怒鳴ろうとした自分が馬鹿らしくなったのだ。 「そうかい…それで何のようだ?」 そうぶっきらぼうに聞く潤也。 九条は驚いたようにし目を開いて 「何って、勿論お見舞いだよ、それなりに付き合いがある仲だしねぇ…。」 「二週間ばかりでそんな大きい縁はなかっただろう?」 「何を悲しい事を言うんだい、偶然どこかで出会って話してみたら意気投合してメールアドレスを交換する事だってだろう?縁は時間じゃないのさ。」 「だからって、そもそも俺はあんたと仲良くやってたつもりは無かったんだがな…。」 事実、潤也はイーグルから監視役でついてきた九条を何度か置き去りにしてその場から去った事がある。 その度に、九条は次の目的地に先回りしてたどり着いていたのだが…。 「あたしが仲良くやってたと思ってたんだから仲良くやってたんだよ。」 「酷い暴論だな、それ。」 「あら、世の中言ったもん勝ちだっていうよ?」 「ああ、わかったよ。それで見舞いにきた?ならこの様だよ。全身ボロボロで目もまともに見えない。右腕に関しては吹っ飛んじまって、今じゃ機械仕掛けの腕にたよる始末だ。」 潤也はそう投げやりに言う。 「ああ、その事で1つあんたには謝らないといけないと思った事がある。」 「謝る?」 「あんたの右腕をふっ飛ばしたのはこのあたしだ。」 「――――っ。」 予想していなかった言葉に詰まる。 「あんたの右腕に貞夫から送られた発信機とか言われていた腕輪があっただろう?まあ、あんたも察してたとは思うがあれは発信機だけじゃなくてね、もしもあんたが人類の敵に回った時に使う為の爆弾も仕込まれてたんだ。そしてそれの起爆装置をあたしは渡されていた有事の時に起爆できるようにね。」 「―――それで暴走状態にあった俺を殺すために起爆したというわけか…。」 「いーや、それは違うよ、それなら致死に至らしめるような爆弾を仕込むさ、あんたが付けられたのは綺麗に右腕だけを吹っ飛ばす爆弾さ、正気を失ってありとあらゆる薬物投与も効かないあんたを操縦を不能にする。つまりは完全にあんたが怨念に取り込まれた時にあんたをこちらの世界に引き戻す為のジョーカーだったというわけさ。」 「―――なるほど、俺が今こうやってあんたとまともに話してられるのはあんた達のおかげって事か…。」 黒峰咲との戦い。あの戦いで勝つために確かに潤也は怨念に取り込ませて戦うという選択をした。 本来ならばその時点で黒峰潤也は黒峰潤也という人格を失い怨念の代弁者と化していた筈である。 しかし、それをすんでのところで右腕を吹き飛ばすという荒業で発する痛みが黒峰潤也を正気に戻したのである。 結果、黒峰潤也は黒峰潤也としての自我を持った状態で今ここにいる。 (けど、どうせなら―――) ふと潤也の頭に暗い考えがよぎる。 九条はそれを察して、 「なんだい、どうせなら自分を殺してくれればよかったのに…あれで死ねたらよかったのに…なんて思っているのかい?」 潤也は口には出さなかった思いを言い当てられ表情を曇らせた。 「まったく、坊やはわかりやすいんだよ。なんだい、あんた死にたかったのかい?」 「さあな、ただ、もう疲れていたのは確かだ…。」 「疲れていた?」 「ああ、あくる日もあくる日も怨念共に精神を蝕まれながら戦い続けてきた。いつか黒峰咲を倒してあいつを止められる。そう信じて色んな苦痛にも耐えてきた。」 「そうだろうね。」 「地獄だったよ…。家族の仇を取るために戦っていたら実はその原因が妹だって知らされて、妹が訳の分からない理想で世界を滅ぼそうとしていて、それを止めないといけなくて…自分を咲に対する呪詛と憎悪で固めて戦ったんだ。そうしなければならないと思ったから…。」 もはや戦う力を失ったからだろうか、潤也は今まで誰にも言うことがなかった思いが口から漏れだしているのに苦笑した。 そして今までせき止めていた思いは防波堤を壊し、止まらずに流れ出る。 「辛かったんだ。苦しかったんだ。なんで俺があいつを殺さないといけない。なんで俺だけしかその力を持っていない。誰かに変わって欲しかった。例えそれが正しい事だとしても俺に咲を殺すなんて宿行背負いたくなんてなかった。納得なんて出来ない。けれどやらなきゃいけない。だから必死に必死に必死に憎んで、あいつを憎む自分を作り上げて戦ったんだ。」 「だから死にたかった?責任を全て放棄したかった?」 「ああ、生きてる限り、あいつが人殺しを続ける限り俺はあいつに相対しなきゃいけない。そして、どうも俺はそれから目と耳を閉じる事も出来ない人間だったんだよ。だから終わりを望んでいた。誰かにこの戦いから解放して欲しかった。」 その声は悲痛という他なかった。黒峰潤也は元々ただの一般人だ。両親は軍事研究者であったが、潤也は両親が何をしていたかなんて、アテルラナにハナバラで知らされるまで知らなかった。 だが、その真実を知らされた時、潤也は変わらざるを得なかった。 世界の為などといった大義で戦う事は出来ない。 大義で戦うという事は、圧倒的多数の世界を守るという事だ。 それはつまり、怨念達につけ込まれる隙になる。ゆえにあくまでたった一人の意志で戦う強い覚悟が必要だった。 その為に選んだ手段が復讐。両親を殺した事実、それを持って咲を両親の仇だと見定めて潤也は復讐者として己を塗り固めたのである。 だが、黒峰潤也という人間の本質は、多大な期待を抱いてそれに応える英雄でもなければ、ありとあらゆるものを蹂躙し、支配する魔王でもない。 「俺は弱いんだよ。そうやって自分を塗り固めていないとすぐにも覚悟が瓦解してしまいそうで、婆さんみたいに強くもないし、藍に尊敬されるような人間でもない。軽蔑するかい?」 そう自分を責めるようにして左腕を右手の義手で握る。その頬には涙が垂れている。 老婆はその義手を握って腕から離して 「そんなわけないじゃないか。坊やがやってきた事は想像を絶するようなことばかりだ。それに耐えて今まで戦って生きている。そんなあんたをどうして軽蔑するっていうのさ…。」 老婆は優しく諭すように潤也にいう。 「―――。」 黙る潤也。 「不満そうだね、けれどこれは本心だよ、坊や。いいかい?この世の誰が責めようと、この時峰九条は必ずあんたの味方でいてあげるよ。たとえ世界を敵に回したってあたしはあんたの味方でいてあげる。けどね―――」 続けようとする言葉に詰まる九条。 これから続ける言葉を続けていいものだろうかと悩む。 九条は病室の窓から外を見た。 外は土砂降りの雨で、窓に雨が滝を作っている。 老婆のその光景を見て胸中にくるのはなにか…。 老婆は自分の指をかざすように見て、意を決するようにして口を開く。 「あんたは1つだけ聞いておかないといけない事がある。」 「―――何をだ…。」 尋ねる潤也。 「あんたにまだ戦う気があるのかっていう事さ…。」 そう静かに九条は言った。 少しの静寂が部屋を支配する。 「――――――言うんだ…」 潤也は俯いて小さな声でぼそりと続けて言う。 「なんで、そんな事を言うんだ…。あんたは…あんたは!俺に一体何を期待しているっていうんだよ!」 「何も期待しちゃいないさ、ただ、どうしたいのかそれだけを知っておきたくね。」 「もう、目は見えない!片手だってなくした!肝心のリベジオンは修復不能な状態まで破壊されて、唯一の対抗手段だった至宝までもを奪われた!!!!あんたは!あんたは俺の何処に戦う力が残っていると思っているんだ!!!」 怒りを露わにして叫ぶ潤也。それに九条は冷静に答える。 「ないだろうね。誰がどうみたって戦える体じゃないし、戦う力だってない。けどね、坊や。それでも戦うという事を諦めるか諦めないかを決めるのはあんただけなんだよ。」 「俺は頑張った…頑張ったんだ!!こんな体になるまで頑張ったんだ…これ以上、俺に何をしろっていうんだ…。そもそも俺は本当は黒峰咲(あいつ)を殺すなんて事したくないんだ!!!」 「そうだね、頑張ったさ。ここで折れたってあたしゃあんたを軽蔑しない。あんたはそれだけの事をしてきたと思うからね。けれどあんたは本当にここで折れてしまっていいのかい?それであんたは本当に納得がいくのかい?」 「いかなかったからなんだって言うんだ!さっきも言ったしあんたも認めただろう、俺はもう戦える力が残っていない。戦う事なんてできない。そんな俺に一体どうしろっていうんだ!」 そう叫ぶ潤也に老婆は優しく諭すようにいう。 「坊やそれは違うよ。あんたは戦う力を確かに失った。けれどあんたは戦う事自体は失っていない。いいかい、坊や、よく聞きな。人はね、どれだけ追い詰められようといつだって戦うことはだけは出来るんだ。それが勝てるか負けるかなんて話は外に置いておいてね。確かにあんたは戦う力を失った、けれどそれで本当に戦う事自体を諦めるのかい?そうあたしは聞いているんだよ。」 「そんなの――――詭弁だ。」 「そうかもね、でもあんたはこれを今決めないとどっちに転ぼうと必ず後悔する事になる。他の人に任せて世界の行く末をその暗闇の中で待ち続けるのもいい。それとも暗闇の中を自分の足で下唇を噛み締めながら歩いてがむしゃらに前を進んでもいい。どちらをいっても地獄だろうさ、だけれどここに停滞し続けるよりはずっといい。だからあんたはそれでも戦うのか戦わないのかそれだけは決めておかないといけない。」 「そんなの―――――」 続けようとする言葉が出ない。 答えなんて決まっている。そう思う潤也だったが、そこから言葉を続ける事ができなかった。 九条はそれを見つめた後、少し悲しそうに笑って席を立つ。 「また聞きにくるよ、今度会う時にまで決めておいてくれ。」 「ばあさん、俺は―――」 そう続けようとした矢先に扉がしまる音が聞こえた。 既に老婆この部屋を発った事を意味する。 「くそっ!!!」 潤也は右手でベットを八つ当たりに殴りつける。痛みは帰ってこない。 それに言葉に出来ないものを感じ頭を抱える。 「くそ…。」 そう力なくいう潤也の頬に一筋の雫が流れていた。
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/8525.html
pop'n music うさぎと猫と少年の夢 機種:AC 発売元:KONAMI 発売年:2016 概要 「pop n music」シリーズの24作目。コンセプトテーマは「女の子が遊びたくなるポップン」。 女性人気の高いアーティストやコンテンツの楽曲が多数収録され、譜面も今まで以上に遊びやすく進化した。 サントラは過去最大級の全4枚組というボリュームで、ディスク4には前作『pop n music éclale』のサントラ未収録曲等が入っている。 長年サントラ化されていなかった『ノスタルジア』からの曲も収録されており豪華な作り。 さらにpop'n music20周年を記念して本作のサントラ+歴代人気曲を収録した「20th Anniversary Edition」が発売された。 収録曲(サウンドトラック順) Disc 1 曲名 作・編曲者 補足 順位 pop n music うさぎと猫と少年の夢 Introducton 夢を絆ぐ亜麻色 渡辺大地 歌:rino ドッペルゲンガー T-HEY 歌:TAKEKO Sing a Song Sign 濵田有共 歌:NU-KO 如雨露姫が世界征服 篠田凱 歌:mami 君の音とAuftakt 吉澤裕司 歌:井ノ上奈々 人妖絵巻其の一「狐」~ 紅楼ノ夢 ~ May 歌:YAMATO 朝までワンモアラブリー(onemore 90's lovery) 石川貴之脇田潤 アルレシャ 脇田潤 歌:常盤ゆう メンテナンス物語 742 霊魂爆砕 -SOUL EXPLOSION- 黒沢大佑 Akash 水野敏宏 歌:水野明乃 good night, mommy 石川貴之 哀彩 渡辺大地 歌:MarL @you 古川竜也 歌:渡辺大地 空想モダニズム 広野智章 Another Texture 藤森崇多 星屑ブレスレット 伊山達也 SailRen M@sumi 人妖絵巻其の二「鬼」~夜叉の祭は終夜~ INVICTA 歌:厚志 防人想歌 onoken 歌:夏川陽子 旗(Mystic Mix) 作:水野敏宏編:渡辺大地 歌:水野明乃pop n music 18 せんごく列伝のアレンジ ランデブー・ピュア 肥塚良彦 モヘア 村井聖夜 歌:藤野マナミ 魂依 Akhuta キルト(Patchworker RMX) 右寺修脇田潤 歌:sanapop n music 19 TUNE STREETのアレンジ Spiral Clouds TIME CAPSULE Lab. 未完成ノ蒸氣驅動乙女 浅見祐一 24/7 Popperz 渡辺大地 НУМЛ 渡辺大地脇田潤 歌:MarL Chaos Q 吉澤裕司 Disc 2 FuturePANIC! あるふぁ white night story sky_delta トウキョウ・ドリーム・ポップ Flying Kite 歌:Flying Kite Spangles mommy Jack in the Box Ancraft La Lumiere Jun Kuroda カルボナーラ泥棒 FILTER SYSTEM 歌:Osuke 懐色坂 VALLEYSTONE 歌:かなたん Doo-Wah×Chu!Chu! U-ske 歌:すずしろ FLOWER FLOWER WORLD 山本真央樹 歌:Sakuhaku ダイブドライブ Shingo 歌:秋成 天才少女が解けない問題 P*Light 歌:mow*2 Over Da Moon lapix 歌:かなたん SPACE CRASH LANDING 木戸晋太郎 Nove Primavere furu 歌:レゼンティン歌劇団 雨と鳥籠 OzaShin 歌:MIZ Luna hare et cetera 南ゆに 歌:赤川ねね virtual killer Kaeru-Man saQrifice Team Grimoire 進め!女の子のマーチ 村井聖夜 歌:NU-KOオトカドールより BARRIER 黒い月の遊戯 Arcanos 田川義浩 REFLEC BEAT coletteより リリーゼと炎龍レーヴァテイン 舟木智介 Fly far bounce 佐藤直之 ノスタルジアより Funky sonic World 右寺修 歌:SHIGEGUITARFREAKS 10thMIX & drummania 9thMIXより 蟲の棲む処 かめりあ BeatStream アニムトライヴより 霖が哭く 渡辺大地 jubeat propより moon_child 少年ラジオ beatmania IIDX 9th styleより Disc 3 Last Traveller MarL 歌:MarL 乞い祈みの撫子 舟木智介ARM 歌:あさな 人妖絵巻其の三「鴉天狗」~ 鞍馬のHAYATE ~ 羅天 90G Race T-HEYinopu 歌:TANEKO 玄兎ノ舞 渡辺大地 願いのカケラ 熊本哲也 歌:松山あおい リンゴロジック(green apple rmx) 作:舟木智介編:m@sumi 歌:crimmpop n music 17 THE MOVIEのアレンジ Mychronicle 右寺修 Monkshood 水野敏宏 歌:水野明乃 Dance to Blue (Respect Style) 作:伊藤賢治編:渡辺大地 歌:岸川恭子pop n music 16 PARTY♪のアレンジ リモーネ・ディ・マッキーナ 村井聖夜 Pacify 佐藤俊介 forever under construction 内田智之 the Chameleon T-HEY The last of world music 佐藤直之 ギンギンパーレー!! 古川竜也 歌:諏訪英夫 BILLION MONEY BAZOOKA BlackY ゴールデンハート ft. Kimberley Nutbey Yusuke Ceo 歌:Kimberley Nutbey badass girl 滝上裕司 歌:海弓シュリ おいかけっこワールド 熊本哲也 歌:松山あおい nalca onoken 2017年236位 K∀MUY Akhuta TRUTH behind U 作:渡辺大地編:脇田潤 歌:MarL 辿る君を超えて 渡辺大地 o†o 脇田潤 歌:chiLdish cLoud 第13回909位2018年303位 No NAME Colors 村井聖夜 歌:mami、Akinari、NU-KO キミとワタシのオンガク BeatStream アニムトライヴより 爆なな☆てすとロイヤー ARM 歌:ななひらBeatStreamより Sky High 石川貴之 BeatStream アニムトライヴより Welcome!! 斉藤広祐 jubeat clanより LOTUS 石川貴之 歌:高橋菜々REFLEC BEAT 悠久のリフレシアより STERLING SILVER 田口康裕 jubeat saucerより GOLDEN CROSS 田村哲也石川貴之 beatmania IIDX 14 GOLDより CARNIVOROUS 高橋菜々 BeatStream アニムトライヴより Phlox 藤森崇多 羊皮紙の上の銀河 OSTER project ノスタルジアより nostos 脇田潤 La fame di Adria 渡辺大地 ノスタルジア FORTEより サウンドトラック pop'n music うさぎと猫と少年の夢 Original Soundtrack pop'n music うさぎと猫と少年の夢 Original Soundtrack 20th Anniversary Edition
https://w.atwiki.jp/sengoku3/pages/228.html
浅井長政の章・第五話「小谷城の戦い」 浅井長政の章・第五話「小谷城の戦い」あらすじ 戦況(解説者 浅井長政) 勝敗条件 武将データ イベント ミッション 撃破効果 アイテム配置 攻略アドバイス ☆猛将伝&Zの変更点 無双演武一覧 あらすじ 姉川の戦いの後も、 信長は攻めの手を緩めなかった。 朝倉家はあえなく滅亡。 浅井家もまた、 小谷城に追い詰められる。 ここに至って、 長政はお市を 織田に帰すことを決意する。 それは永久の別れではない。 争いのない国を築くまでの 一時のもの。 前を見る長政の目に、 お市の涙は映らない。 長政は、戦場に立った。 戦況(解説者 浅井長政) 織田軍の大軍に包囲されてしまった。 小谷城のすぐ近くまで進軍されている。 持ちこたえているが味方の兵も残り僅かだ。 まずは父上・浅井久政と合流するため、 付近にいる柴田勝家と羽柴秀吉を討つ。 合流したら小谷城まで護衛するぞ。 前田利家が進軍の構えを見せているので、 挟撃に注意せねばな。 現在、城は磯野員昌が守っている。 父上と員昌の敗走は我らの敗北を意味する。 二人のためにも必ず信長を討つ! 勝敗条件 勝利条件 織田信長の撃破 敗北条件 浅井久政と磯野員昌いずれかの敗走↓浅井長政の敗走 武将データ 浅井軍 備考 織田軍 獲得 備考 浅井久政 総大将ミッションNo.2の護衛対象 織田信長 なし 総大将 磯野員昌 敗北条件 羽柴秀吉 装備品 ミッションNo.1の撃破対象 浅井長政 プレイヤー 濃姫 装備品 撃破効果No.2の撃破対象 海北綱親 前田利家 装備品 ミッションNo.3の撃破対象 赤尾清綱 明智光秀 装備品 ミッションNo.5の撃破対象 新庄直頼 柴田勝家 巻物 ミッションNo.1の撃破対象 阿閉貞征 ミッションNo.2 3達成後に織田軍へ寝返るミッションNo.4を成功させると浅井軍へ戻る獲得物はランダム 森蘭丸 巻物 宮部継潤 安藤守就 素材 撃破効果No.4の撃破対象 丹羽長秀 素材 堀秀政 素材 撃破効果No.3の撃破対象 蒲生氏郷 素材 撃破効果No.1の撃破対象 可児才蔵 素材 池田恒興 巻物 滝川一益 素材 福冨秀勝 素材 氏家直昌 素材 ミッションNo.1達成後に出現 蜂屋頼隆 素材 竹中半兵衛 装備品 ミッションNo.2 3達成後に出現ミッションNo.4の撃破対象 佐久間信盛 巻物 ミッションNo.2 3達成後に出現 伊東長久 素材 佐々成政 素材 織田信忠 素材 稲葉一鉄 素材 イベント シナリオ開始直後、ムービー「小谷へ」が流れる。 プレイヤーが織田本陣に侵入すると織田本陣が閉門。 織田信長との決闘が開始され、プレイヤーと織田信長以外の全軍は撤退する。 敗北条件変更。 織田信長との決闘時、信長は一回だけ体力全回復 能力強化する。 この回復 強化イベントまでは信長は撃破不能。 クリア後、ムービー「小谷城落城」が流れる。 ミッション 番号 内容 備考 No.1 羽柴秀吉と柴田勝家を撃破せよ! 達成後、織田軍の援軍が出現中央砦北門と東門が開門し、前田利家が進軍開始 No.2 浅井久政を小谷城まで護衛せよ! 両ミッション達成後、織田軍の援軍が再出現竹中半兵衛の内応工作により阿閉貞征と宮部継潤が織田軍に寝返る No.3 前田利家を撃破せよ! No.4 阿閉貞征と宮部継潤を撃破せずに竹中半兵衛を撃破せよ! 成功時、阿閉貞征と宮部継潤が浅井軍へ戻る阿閉貞征と宮部継潤のいずれかを撃破で失敗 No.5 明智光秀が磯野員昌に接近する前に明智光秀を撃破せよ! 明智光秀と磯野員昌が接近すると失敗 撃破効果 番号 内容 効果 備考 No.1 体力最大の状態で蒲生氏郷を撃破 織田軍全武将の防御力が一定時間低下 No.2 携帯道具未使用の状態で濃姫を撃破 防具を獲得 No.3 コンボ数200以上で堀秀政を撃破 中央砦南門が開門、織田本陣に続く裏道を確保 No.4 開始から12分以内に安藤守就を撃破 武器を獲得 アイテム配置 携帯道具 壱 団子 団子 団子 大盛御飯 大盛御飯 大盛御飯 弐 団子 団子 大盛御飯 当世具足 活水盃 荒御魂 参 兵糧丸 黒漆太刀 蛭巻小太刀 活水盃 秘伝之書 陣太鼓 攻略アドバイス レア武器獲得ステージ。→レア武器獲得のポイントを見る 浅井久政の護衛が最大の山場。 それさえこなせば後はそれほど難しいステージではない。 途中で阿閉貞征と宮部継潤が寝返るが、半兵衛を倒せば自軍へ戻るので、さっさと半兵衛を倒すこと。 ミッションNo.5は道中の敵を倒すと磯野員昌が光秀へ進軍して失敗しやすいので、道中の敵は無視した方がいい。 ミッションNo.2発生中、小谷城西方の敵詰所を残しておくと 浅井久政がそこでしばらく足を止めてくれるのでその間に各種撃破効果を済ませるという方法もある。 織田本陣に侵入すると自分と信長以外の自軍・敵軍ともに全軍撤退し、更に織田本陣が閉門する。 このため、織田本陣に侵入する前に詰所を回って体力などを全て回復させておいたほうがいい。 阿閉貞征と宮部継潤が織田軍に寝返っている状態で撃破効果No.1を発生させ、 その効果が継続中にミッションNo.4を成功させて2人を浅井軍へ復帰させると、復帰後も2人の防御力は下がったままなので注意。 ☆猛将伝&Zの変更点 無双演武一覧 第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 桶狭間の戦い 稲葉山城の戦い 金ヶ崎撤退戦 姉川の戦い 小谷城の戦い
https://w.atwiki.jp/yamimugen/pages/263.html
天馬「これって・・・軍服じゃん・・・」 ウルフ「お前ら全国的に指名手配中だからな・・・」 恭也「どういう事だ」 ウルフ「本日・・・世界政府がアブリンを強襲した、祭海陣の勅命でな」 桜「どうして・・・」 ウルフ「まじで気付いて無かったのか・・・提携した時から決まってたんだよ・・・」 天馬「平和維持機関が・・・いたと思うけど・・・」 ウルフ「さあ、あいつらも誰一人見つかって無い」 恭也「ふざけやがって・・・てかテメェも軍の人間じゃねえかよ」 ウルフ「俺は今回の作戦には反対だったからな・・・青髪と黄髪にココ、ミツバ・・・四人いない様だな」 天馬「ミツバは・・・」 ウルフ「そうか、大体分かる、後三人は?」 桜「さあ・・・どこかに飛ばされたのは間違いない筈ですけど・・・」 恭也「んじゃそういう訳で・・・どうします?ボス」 天馬「僕らは通信機器が海水で使えない・・・アブリンに戻ってもどうしようもないから・・・みんなと合流した方がいいと思う」 ウルフ「今ここで降りちゃまずいぞ、この辺もそろそろ祭海陣が来る」 桜「えー‼?」 ウルフ「案ずるな、西の海と東の海の堺までは連れて行ってやる、このまま匿うのも危険だからな」 恭也「恩に着るぜ・・すまねえな」 リーク「とった‼」 集蒼奥義・幻楼蒼硬牙‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼ リーク「ぐ・・・しまった・・・」 デュラン「ガハ・・・相撃ちだ・・・」 ココ「リ・・・リーク‼‼‼‼」 ドサ リーク「デュランは・・・とった・・・けど・・・」 ココ「ねえ・・・死なないよね‼‼‼?」 リーク「馬鹿言うなって♪・・・俺だって・・・人間なんだぜ♪」 ココ「おい・・・おい‼‼‼」 リーク「この砂漠・・・あっついなぁ・・・お前・・・汗出る間に森に戻れよ」 ココ「おい・・・目閉じるなって‼‼‼‼‼」 リーク「天馬たちは・・・上手くやったのかな」 ココ「・・・」 リーク「んま・・・宜しく伝えといてくれ」 ココ「お前が伝えろよ‼なぁ‼‼」 ドサ 啓「着いたぜ・・・キリノ」 潤「お?・・・見ない顔の黄髪だな」 啓「すまない・・・国王・・・って亡くなったんだから・・・その・・・」 潤「今は俺が国王だ・・・あんたは親父の知り合いなのか?」 啓「親父って事は・・・お前が佐久間潤‼?」 潤「いかにも・・・そうだが・・・」 啓「さて・・・じゃあこんな奴ら知らないか?」 潤「写真?・・・赤髪と青髪もいるのか・・・知らないな、こいつらはお前の同僚か?」 啓「そうだな、そんなトコだ」 潤「ふむ・・・」 アラン「よお潤‼蒼輔見なかったか?・・・立風啓?」 啓「久しぶりだなアラン‼‼」 潤「おおアラン‼蒼輔ならもう何年も会ってないよ」 アラン「実は俺もだ、まあ俺らももう何年ぶりだろうな」 啓「そうだアラン、俺がいつも一緒にいる奴ら知らないか?」 アラン「知らないも何も・・・お前の方が一緒にいるだろ・・・」 潤「・・・まあアラン、黄髪の民宿に連れてけ、俺はちょっと用がある」 アラン「了解」 アラン「へぇ・・・それで仲間たちとバラバラにねぇ・・・そのお前になんて伝えたらいいのか・・・このバッドニュース」 啓「崩壊‼?」 アラン「言っておくがその記事はマジだぜ?」 啓「それなら・・・一刻も早くあいつらと合流しないとな・・・世話に」 アラン「まあ待て・・・そいつらもバラバラで青髪は女の子と、赤髪は松原と桜君と一緒なら恐らく全員この地を目指すだろう」 啓「???」 アラン「アブリンが崩壊した今それが一番確実なんだよ・・・お前の仲間に頭の切れる人間がいればな」 啓「そうか・・・じゃあ俺は待つ事にしよう、金は・・・出世払いでいいか?」 アラン「ハッハッハ‼お前はもう充分大人だろ、一族の人間は自由に泊まれる民宿だ、好きに使え」 啓「すまねえな」 ?「おい・・・生きてるか?・・・どうなんだ?」 ココ「ハァ・・・どな・・た?」 ?「そんなのはどうでもいい、お前ら二人何があった、俺も医者じゃねえから分からねえけど・・・」 ココ「私は・・・とりあえず・・・大丈夫・・・ただ・・・」 ?「毒・・・俺の持ってる解毒剤が効くかどうか分からんが・・・まあ試してみようじゃねえか」 ?「お・・・もう大丈夫なのか?」 リーク「あ・・・ああ、何があったか・・・教えて貰えるか?」 ?「単純な話、倒れてたお前らを助けた、それだけだ」 リーク「俺ともう一人いた女の子は・・・無傷じゃ無かったか?」 ?「傷は無いな、ただ脱水症状に栄養失調などだ・・・足跡を辿ってみたところ」 ?「戦闘後にお前は砂漠の真ん中で倒れ、その子がお前を引きずって来た訳だ」 リーク「んで・・・あいつは?」 ?「俺も医者じゃ無い、適切な処理かどうかは分からないがありったけの食料と水を飲み食いさせてみた」 リーク「何でそこまで・・・ココの知り合いか?」 ?「いや、初対面だ」 リーク「じゃあ何で・・・」 ?「俺の知り合いにもいるんだよ・・・あの子と同い年くらいの男の子がな、不幸な現実をただただ見続けてきた奴がな」 ?「あいつもそうだろう、目を見れば分かる・・・俺はそんな奴を放っておけない・・・後は俺の気まぐれだ♪」 リーク「そうなのか・・・すまないな」 ?「俺はそろそろ行く、後は何とかしろよな」 リーク「ああ、名前だけでも教えてくれよ、後で礼をしないと・・・」 ?「名乗るほどの者じゃないさ」 リーク「せめて・・どこへ行くかだけでも・・・」 ?「俺は今から・・・サンドって国へ寄った後にノアへ行くつもりだ・・・」 リーク「お前・・・どっかで見た事ある気がするんだけど・・・」 ?「数年前まで手配されてたからな、まあ死人扱いで解除されてたけど・・・」 リーク「・・・?」 恭也「なあ・・・これ進んでるのか?」 ウルフ「祭海陣に気付かれない様に進むにはこれが最速だ、一ヶ月は掛かる」 天馬「どんだけかかるの‼‼?」 桜「みなさんは無事なんでしょうか・・・」 天馬「飛ばされる瞬間に見たんだけど啓さんとリーク達は別々に飛んだ筈なんだ」 ココ「もう・・・大丈夫なの?」 リーク「お前こそ・・・ありがとな、色々してくれたみたいで」 ココ「べ・・・別にあんたの為じゃないからね・・・これからどうする?」 リーク「どうもこうも・・・アブリンに行くしかないだろ」 ココ「!!!!」 リーク「政府の人か・・・?ココ、隠れとけ」 役員「リーク・レイセンブルク・・・確保せよ!!!!!!!」 リーク「な・・・どういうことだ!!!!!!!?」 ココ「分からないけど・・・一旦逃げるしかない!!!!!!!!」 リーク「ハァ・・・おいココ、食っとけ」 ココ「食欲ないよ・・・いらない」 リーク「何とか巻けたからいいが・・・そもそも何で政府に狙われなきゃならないんだ?」 ココ「そんなの今考えても仕方ないでしょ」 リーク「おい待て!!この先は結界エリアだ」 ココ「わ・・・分かってる!!!」 ?「ほぉ・・・俺の結界に触れずにここまでこれる人間が存在したとはな」 リーク「お前は?いや・・・何でもない」 ?「別に隠れなくてもいいぞお嬢さん、相当しんどそうだな」 ココ「そ、そんなこと・・・」 リーク「寝とけ、な!!!」
https://w.atwiki.jp/ranoberowa/pages/381.html
第321話:紅白怪我合戦! 作:◆R0w/LGL.9c ビルの事務室だった。 そこのソファーに哀川潤は寝転がっている。 その胸には白い子犬を抱き、その心には苛立ちと倦怠感を抱えて。 「ふん」 鼻でため息をつく。ため息。全く似合わない。いや、似合うのか? あたしは何をしても似合うのだからある意味ため息をついていても似合うのではないか。 そこまで考えて、面倒になって止めた。 何をやっているのだ。あたしは。 遡る事数十分前── ようやっと巨竜と化したシロちゃんをビルに運び込んだ。 そこらの自動車よりよっぽど重かったが、普段の彼女だったら余裕で持てたはずだった。 が、今は全身に裂傷が走っており、血も足りず、<人類最強>とは言い難い力しか発揮できなかった。 お気楽男と女、それと学生に手伝ってもらい、なんとか白竜をビルのホールまで運んだのだった。 「ふぅう…なんとか目立たない、な。 おい起きろ起きろ。死んでしまうとは何事だ」 「大事ですよ」 「ホワイトを起こさないとね!」 「そうだねアイザック!」 バシバシと竜の頬…かどうか分からないがそれらしい場所を往復ビンタしてみる。 高里が心配そうに見ているが、とにかく彼女は起こそうとする。 「……お姉ちゃん痛いデシ」 「おお起きたか。そなたにもう一度チャンスをやろう」 「ロシナンテ、大丈夫?」 「ミリア! ホワイト隊員が起きたよ!」 「本当だアイザック!」 「ファルコン。犬の姿に戻れるか?」 「はいデシ……」 素直に従うシロちゃん。さっき殴られたのを少し怯えてるようだ。 あっという間に、元の白い子犬の姿に戻った。 止血に巻いてた布が外れるが、哀川潤は再び巻きつける。 「よし。もう寝とけ。ほーれ、らりほーらりほー」 言葉も無く、哀川潤の指先を見つめ、数秒で眠りについた。催眠術である。 「潤さんも傷の手当てしないと」 「あん? こんなの唾つけとけば治るさ。あたしの唾はケアルラより効果が高い」 「無理ですって。僕の服あげますから血を止めてくださいよ」 服を脱いで、上半身が肌着になる。 やや不満そうな顔でその服を傷口に押し当てる。 あっちの事務室なら休めるか…そう思って視線を向けた先に、お気楽軍団がいた。 「食べ物だね…」 「食べ物だね…」 「あん?」 「よしミリア! グリーンとホワイトのために町に行って栄養のある食べ物を盗んでこよう!」 「泥棒だねアイザック!」 意気込んでいる二人を見て肩を落とす哀川さん。 「あのなお前ら」 「いいと思います」 高里が肯定的な発言をした。 「商店街はすぐそこですし、ついでに救急箱でも持ってきてもらえばきちんと包帯が巻けるではないですか」 「そうだねイエロー! さすが知性派! 一緒にイエローも行くんだよ!」 はぁ…と哀川さんはため息をついた。 説得するのは無理だということが読心術を使わなくても分かる。 「わかった。行って来い。ただし12時までには戻って来い。 危なくなったら『天さん! 助けて!』と叫べ。あたしがバータより早く駆けつけてやる」 ちなみにバータとは某DBでの自称宇宙一の速度のザコである。 「行ってくるよグリーン! ホワイトをよろしく!」 「待っててくださいね、潤さん」 「絶対死ぬなよ。必ずだ。約束を破ったらキッツイお仕置きをするからな」 そういって見送ったものの、ヒマであった。 こんな傷では、子荻を殺すぐらいはできるけど、祐巳を助けてやるのは無理だ。 まだまともには走れない。しかし彼らの悲鳴が聞こえたら足が千切れても助けに行くつもりだった。 商店街はすぐそこだからあたしの聴力なら悲鳴は聞こえる。 せめて足だけでも直して、あいつらと一緒に祐巳を探す。 あいつらと一緒ならば、きっとあの娘も笑えるはずだ。 あたしの支給品がまともなら持って行かせたのにな… デイパックをごそごそ探る。 出てきたのはペットボトル。硬い栓がされてある、銀色のボトルだ。 中身の説明がフランス語で書かれている。極悪な紋章と一緒に。 『種類:生物兵器 プラスチック・ポリエステルを分解するバクテリア 摂氏37度前後で大増殖・数時間で死滅 副作用:肩こりが治る』 流し読みしただけだが、どうやらバカ兵器の一種か。 「ふん」 また鼻を鳴らして手元の子犬を撫でる。 ファルコンは死なせはしない。 あいつらも全員守る。そう思って聴覚を研ぎ澄ました。 なにやらふもふもいう音が聞こえて遠ざかっていったけど、まぁ関係ないだろう。 【C-4/ビル一階事務室/一日目/11:00】 【哀川潤(084)】 [状態]:怪我が治癒。内臓は治ったけど創傷が塞がりきれてない。太腿と右肩が治ってない。 [装備]:なし(デイバッグの中) [道具]:生物兵器(衣服などを分解) [思考]:祐巳を助ける 邪魔する奴(子荻)は殺す アイザック達に何かあったら絶対助ける ファルコンを守る [備考]:右肩が損傷してますから殴れません。太腿の傷で長距離移動は無理です。(右肩は自然治癒不可、太腿は数時間で治癒) 体力のほぼ完全回復には12時間ほどの休憩と食料が必要です。 【トレイトン・サブラァニア・ファンデュ(シロちゃん)(052)】 [状態]:気絶。前足に深い傷(止血済み)貧血 子犬形態 [装備]:黄色い帽子 [道具]:無し(デイパックは破棄) [思考]:思考なし [備考]:血を多く流したのと哀川さんの催眠術で気絶中です。 回復までは多くの水と食料と半日程度の休憩が必要です。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 町探査組 【アイザック(043)】 [状態]:超健康 [装備]:すごいぞ、超絶勇者剣!(火乃香のカタナ) [道具]:デイパック(支給品一式) [思考]:待っててグリーン!ホワイト大丈夫かな! 商店街で泥棒! 【ミリア(044)】 [状態]:超健康 [装備]:なんかかっこいいね、この拳銃 (森の人・すでに一発使用) [道具]:デイパック(支給品一式) [思考]:そうだねアイザック!! 【高里要(097)】 [状態]:正気 [装備]:不明 [道具]:デイパック(支給品一式) [思考]:救急箱を取らないと 潤さんとロシナンテ大丈夫かな [備考]:上半身肌着です 生物兵器:出典 フルメタルパニック! 2005/05/11 修正スレ98 2006/01/31 修正スレ211 ←BACK 目次へ(詳細版) NEXT→ 第320話 第321話 第322話 第286話 時系列順 第310話 第285話 アイザック 第354話 第285話 ミリア 第354話 第285話 シロちゃん 第354話 第285話 哀川潤 第354話 第285話 高里要 第354話
https://w.atwiki.jp/66billionaire99/pages/35.html
美女 各美女の属性アイコン 限定ガチャ美女 初期資質 520 フェルティ 女王様 オリビア 女王様 テンツァー 女王様 セイレネス 女王様 チアリ潤 女王様 公卿なぎさ 女王様 筒香瑠璃 女王様 ゼノビア 女王様 神木椛 女王様 ローズマリー 女王様 紅月 貴婦人 アマリリス 貴婦人 シルバーナ 貴婦人 ムンヤオ 貴婦人 一青あまみ 貴婦人 夏目星 貴婦人 雲竜翼 貴婦人 三椏伽宮夜 貴婦人 ロクサーヌ 貴婦人 イヴ 貴婦人 天王寺妃鞠 セレブ イザナミ セレブ 東雲雫 セレブ ブリギット セレブ 来光梓颯 セレブ 太公望刹那 セレブ 小鳥遊澪 セレブ 龍華紅愛 セレブ パメラ セレブ 貴家もも セレブ 暁心 淑女 カミラ 淑女 シラカス 淑女 雪歩逢莉 淑女 月扇和咲 淑女 能年やよい 淑女 秋保柑奈 淑女 オフィーリア 淑女 左澤翡翠 淑女 スジャク 少女 エイシェト 少女 早乙女神楽 少女 船灯帆花 少女 舞出カリン 少女 椿りこ 少女 ノア香里奈 少女 クリスタ 少女 メーガン 少女 マーガレット 少女 秘書 限定ガチャ秘書 名前 対応美女(女王様) 貴婦人 セレブ 淑女 少女 マリア フェルティ 紅月 天王寺妃鞠 暁心 スジャク セッシュウ オリビア アマリリス イザナミ カミラ エイシェト アテナ テンツァー シルバーナ 東雲雫 シラカス 早乙女神楽 ローレライ セイレネス ムンヤオ ブリギット キャサリン 船灯帆花 クラウス チアリ潤 一青あまみ 来光梓颯 雪歩逢莉 舞出カリン 桜小路柚花 公卿なぎさ 夏目星 太公望刹那 月扇和咲 椿りこ 庵真莉香 筒香瑠璃 雲竜翼 小鳥遊澪 能年やよい ノア香里奈 まきほ ゼノビア 三椏伽宮夜 龍華紅愛 秋保柑奈 クリスタ 美甘のん 神木椛 ロクサーヌ パメラ オフィーリア メーガン 九十九和緒 ローズマリー イヴ 貴家もも 左澤翡翠 マーガレット 限定ガチャ 開始日 秘書 女王様 貴婦人 セレブ 淑女 少女 1 2 3 4 5 メモ 2022/12/21~ クラウス - - 来光梓颯 雪歩逢莉 舞出カリン * * * クリスマス?(クラウス) - ゼノビア 三椏伽宮夜 - - - 2022/12/26~ 桜小路柚花 公卿なぎさ 夏目星 太公望刹那 月扇和咲 椿りこ 2022/12/31~ クラウス チアリ潤 一青あまみ 来光梓颯 雪歩逢莉 舞出カリン * * * 12.21〜でチアリ潤、一青あまみがいなかったため? - ゼノビア 三椏伽宮夜 - - - 2023/01/05~ 庵真莉香 筒香瑠璃 雲竜翼 小鳥遊澪 能年やよい ノア香里奈 * 2023/01/10~ マリア フェルティ 紅月 天王寺妃鞠 暁心 スジャク * * 2023/01/15~ セッシュウ オリビア アマリリス イザナミ カミラ エイシェト * * 2023/01/20~ アテナ テンツァー シルバーナ 東雲雫 シラカス 早乙女神楽 * 2023/01/25~ ローレライ セイレネス ムンヤオ ブリギット - 船灯帆花 * * * まきほ - - 龍華紅愛 - - 2023/01/30~ クラウス チアリ潤 一青あまみ 来光梓颯 雪歩逢莉 舞出カリン - ゼノビア 三椏伽宮夜 - - - 2023/02/04~ 桜小路柚花 公卿なぎさ 夏目星 太公望刹那 月扇和咲 椿りこ * * * 2023/02/09~ 庵真莉香 筒香瑠璃 雲竜翼 小鳥遊澪 能年やよい ノア香里奈 2023/02/14~ クラウス チアリ潤 一青あまみ 来光梓颯 雪歩逢莉 舞出カリン * * * バレンタイン?(一青あまみ) - ゼノビア 三椏伽宮夜 - - - 2023/02/19~ マリア フェルティ 紅月 天王寺妃鞠 暁心 スジャク * 2023/02/24~ セッシュウ オリビア アマリリス イザナミ カミラ エイシェト * * 2023/03/01~ アテナ テンツァー シルバーナ 東雲雫 シラカス 早乙女神楽 * * 2023/03/06~ ローレライ セイレネス ムンヤオ ブリギット - 船灯帆花 * まきほ - - 龍華紅愛 - - 2023/03/11~ クラウス チアリ潤 一青あまみ 来光梓颯 雪歩逢莉 舞出カリン * * * - ゼノビア 三椏伽宮夜 - 秋保柑奈 - 2023/03/16~ 桜小路柚花 公卿なぎさ 夏目星 太公望刹那 月扇和咲 椿りこ 2023/03/21~ 庵真莉香 筒香瑠璃 雲竜翼 小鳥遊澪 能年やよい ノア香里奈 * * * 2023/03/26~ マリア フェルティ 紅月 天王寺妃鞠 暁心 スジャク 2023/03/31~ セッシュウ オリビア アマリリス イザナミ カミラ エイシェト * * * 2023/04/05~ まきほ ゼノビア 三椏伽宮夜 龍華紅愛 秋保柑奈 クリスタ * 2023/04/10~ アテナ テンツァー シルバーナ 東雲雫 シラカス 早乙女神楽 * * 2023/04/15~ ローレライ セイレネス ムンヤオ ブリギット - 船灯帆花 * * 2023/04/20~ クラウス チアリ潤 一青あまみ 来光梓颯 雪歩逢莉 舞出カリン * 2023/04/25~ 桜小路柚花 公卿なぎさ 夏目星 太公望刹那 月扇和咲 椿りこ * * * 2023/04/30~ 庵真莉香 筒香瑠璃 雲竜翼 小鳥遊澪 能年やよい ノア香里奈 2023/05/05~ * * * マリア?まきほ? 2023/05/10~ 2023/05/15~ セッシュウ オリビア アマリリス イザナミ カミラ エイシェト * * * 2023/05/20~ アテナ テンツァー シルバーナ 東雲雫 シラカス 早乙女神楽 * 2023/05/25~ ローレライ セイレネス ムンヤオ ブリギット - 船灯帆花 * * 2023/05/30~ クラウス チアリ潤 一青あまみ 来光梓颯 雪歩逢莉 舞出カリン * * 2023/06/04~ 桜小路柚花 公卿なぎさ 夏目星 太公望刹那 月扇和咲 椿りこ * 2023/06/09~ 庵真莉香 筒香瑠璃 雲竜翼 小鳥遊澪 能年やよい ノア香里奈 * * * 2023/06/14~ まきほ ゼノビア 三椏伽宮夜 龍華紅愛 秋保柑奈 クリスタ 2023/06/19~ マリア フェルティ 紅月 天王寺妃鞠 暁心 スジャク * * * マリア? 2023/06/24~ セッシュウ オリビア アマリリス イザナミ カミラ エイシェト セッシュウ? 2023/06/29~ * * * アテナ? 2023/07/04~ * ローレライ? 2023/07/09~ * * クラウス? 2023/07/14~ * * 桜小路柚花? 2023/07/19~ * 庵真莉香? 2023/07/24~ * * * まきほ? 2023/07/29~ マリア? 2023/08/03~ セッシュウ * * * 美甘のんと神木椛も 2023/08/08~ アテナ 2023/08/13~ ローレライ * * * 美甘のんと神木椛も 2023/11/16~ 庵真莉香 2023/11/21~ 美柑のん 「*」はダイヤランク コメント・情報提供 才能ランクは、才能ランク最大値上昇幅で決まる。 - ジャイアン (2021-05-28 18 50 09) 美女が増えているので 追加してください - 読売伊織(30都市) (2022-03-06 16 35 50) 増えてなくね?ガチャ限美女のページだよ? - 名無しさん (2022-06-28 13 16 10) 名前
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1985.html
114 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/12/10(金) 02 12 52 ID iAaJxc+e 『……あれ?』 気が付くと教室に立っていた。どうやら授業中らしく目の前にいる黒川先生がこちらを睨んでいる。 『す、すいませんでした!すぐ席に――』 先生は必死に謝る俺を"すり抜けて"一番後ろで眠りこけている"白川要"の頭を叩いた。 「いてぇ!?……あ」 「おはよう白川。気持ち良さそうに寝ていたようだな」 クラスメイトが呆れたような視線で見つめる中、俺と先生のいつものやり取りが繰り広げられていた。 『……一体どうなってんだ』 そして同じく白川要である俺が、それを教室のど真ん中でぼーっと見ている。 『……誰も気付いてないみたいだな』 俺がど真ん中で突っ立ているにも関わらず教室内の誰も俺に気付いていない。何よりも一番後ろで今怒られているのはもう一人の俺、白川要だ。 試しに近くにある机を触ろうとするがさっきと同じようにすり抜けてしまった。 『死んだ……訳じゃないよな』 確か俺は撫子に刺されてそのまま倒れてしまったはずだ。あの後どうなったのか、全く分からないが何故か死んだという感じはしなかった。 『とにかく早く戻らないとな……』 おそらくこれも今まで見てきた記憶の一つなのだろう。いずれにせよ早く現実に戻らないと撫子や遥が危ない。 「白川……お前はもうすぐ夏休みだっていうのに――」 『っ!?』 急に視界が歪む。思わず膝を着いてしまった。周りの景色が目まぐるしく変わり生徒会室へと変化していた。 『……ここは生徒会室、か』 見慣れたホワイトボードやソファーは間違いなくここが生徒会室だと俺に教えてくれていた。 「全く要は相変わらずだな」 扉が開き優を先頭に要組のメンバーが生徒会室に入って来た。英がこちらに来たので座っていた席を立つ。 どうせすり抜けるのでどかなくても良いのだが、無意識に席を譲っていた。 「本当に要は物好きだね。最近毎日黒川先生に怒られてるしさ」 「要……。俺も黒川先生に虐められたい!」 「……亮介、気持ち悪い」 英と亮介がいつものように俺を茶化して、遥が冷静な突っ込みを入れる。これもまた、いつもの風景だ。 「仕方ないだろ?最近ずっと寝不足なんだよ……あ、わりぃ!俺もう行くわ!また明日!」 「あっ!兄……さん…」 記憶の中の俺は鞄を掴み慌てた様子で生徒会室を後にした。潤は俺が出て行った扉をじっと見つめている。 「……最近多いな、要は」 優が溜め息をつきながら皆にお茶を煎れ始めた。 「……毎日何処に行っているんだろうね」 「要、まさか彼女でも出来たんじゃ――」 「それはないだろう」 「兄さんが彼女なんて作るわけない」 「少し黙ってて」 亮介の言葉を遮って優、潤、そして遥が冷たい口調で言い放つ。その冷たい雰囲気に思わず亮介は黙り込んでしまっていた。 「とにかく早く原因を突き止める必要はある。遥と潤、情報収集を頼むぞ」 優の指示に二人は静かに頷いていた。 『一体どういう……っ!?』 また景色が歪み始める。どうやら場面が移動する時にこの現象が起こるらしい。平衡感覚を失い地面に膝を着いてしまった。 115 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/12/10(金) 02 13 35 ID iAaJxc+e しばらくして景色の歪みが収まってきた。今度は生徒会室ではなく薄暗い部屋になっている。何処かで見覚えがあるような気がする部屋だった。 『……ここ、海有塾の地下か……?』 以前桜花と修業をした場所と良く似ている。おそらくここは海有塾の地下にあるあの道場に違いなかった。 薄暗い地下道場の真ん中に二つの人影が見える。恐る恐る近付くと一人は白川要、つまり記憶の中の俺だった。そしてもう一人は―― 「今日こそ朔夜を倒す!」 「まだ一撃も当てられない癖に良く言えるわね」 『……海有……朔夜』 長い黒髪に人形の様な端正な顔立ちをした海有朔夜だった。唯一見慣れないのはいつもの真っ赤なワンピースとは対照的な、真っ白なワンピースだ。 二人は対峙しておりお互いに間合いを量っているようだった。ただ一方は緊張感を身体全体から醸し出しており余裕が全く見えない。 もう一方は緊張感のかけらも見えずいつでも来いといった面持ちだ。圧倒的な実力差を感じながらも白川要は突っ込んでいくが―― 「のわっ!?」 海有朔夜が右腕を軽く振った瞬間に吹っ飛ばされていた。 『しょ、衝撃波……?』 自分と同じ、いやそれ以上の威力をまともに喰らった白川要は呻きながら仰向けに倒れていた。海有はそんな彼にゆっくりと近付いて行く。 「……衝撃波なんて……反則だろ」 「反則?別にルールなんてないでしょ」 仰向けになったまま文句を呟く記憶の中の俺を海有は上から覗き込む。……相当意地悪そうな笑みを浮かべながら。 「衝撃波なんて……朔夜以外使えねぇじゃん」 「それが凡人の限界だからね。さ、約束通り明日も付き合ってもらうから」 「また土日が潰れる……」 溜め息をつきながらも何処か嬉しそうな俺を海有が起こしてくれていた。 『……衝撃波が……使えてない』 そんな二人を見ながら俺は決定的な違和感を抱いていた。この時の俺は衝撃波なんて使えなかった。 でも俺は確かに桃花と戦った時に使えたはずだ。じゃあ一体これは……。 『っ!?また……かよ……!?』 景色が歪み意識が朦朧としてくる。一体この記憶は俺に何を伝えようとしているのだろうか。その意図は分からぬまま俺は意識を失った。 116 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/12/10(金) 02 14 19 ID iAaJxc+e 目を開けるとそこには真っ白な天井が広がっていた。まるで海有朔夜の着ていたワンピースのような白さだ。 「……現実……か」 背中に鈍い痛みを覚える。やはり現実に帰ってきたらしい。ゆっくりと起き上がると隣のベッドが目に入った。 「遥……!」 日の光を受けて輝いている白髪の少女は確かに遥だった。近付くと穏やかな表情で眠っているのが分かる。 「助かって……本当に良かった」 遥の寝顔を見て心からほっとしている自分がいた。もしあのまま死なせてしまったら後悔してもしきれないだろう。 寝ている遥の横に屈んで話し掛ける。伝えなければいけないことがあるから。 「遥……。寝たままで良いから聞いてくれ。本当はこんなやり方、卑怯だって分かってる」 「…………」 当たり前だが反応はない。でも俺は遥に話し続ける。これが自己満足でしかないことは言われなくても分かっている。それでも言わなければならないんだ。 「でも今は……勇気がないんだ。だからこれで許して欲しい」 そこまで言ってから深呼吸をする。遥は相変わらず穏やかな表情で眠っていた。 「……遥の気持ち、正直めっちゃ嬉しい。まさか告白されるなんて思ってなかったからさ」 遥と話して、会って生まれたこの気持ちはもしかしたら好意なのかもしれない。事実、彼女と話している時間は俺を癒してくれた。 「俺、遥のこと好きだ。……けど付き合えない。きっと違うんだ、俺と遥の"好き"は」 確かに遥との時間は俺を癒してくれた。でも俺は仲間としてしか遥を見られない。なぜなら俺の心には"アイツ"がいる様な気がするから。 「だから……ゴメン」 「…………」 遥に頭を下げる。こんなことをしても何の解決にもならないって分かっている。それでも言っておきたかった。 「……じゃあ、元気でな」 そのまま遥に背を向けて病室を後にする。廊下は静かで少し不気味なくらいだった。 「撫子は……」 病室のプレートをチェックするが撫子らしき名前は見つからなかった。もしかしたら違う階なのかもしれない。あるいは―― 「ってことらしいのよ」 「本当に!?じゃあ隔離病棟行きね……」 「……危ねぇ」 咄嗟に物陰に隠れるとエレベーターから二人の看護婦さんが出て来るところだった。とりあえずこの病院を抜け出さないといけない。撫子のことは気になるが今すぐにあの人に聞かなきゃいけないことがある。 「……よしっ」 二人の看護婦さんを上手くやり過ごしてエレベーターに乗る。 「……はっきりさせてやるよ」 心の中のこのわだかまりを解消するために俺は海有塾へ向かった。 117 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/12/10(金) 02 15 25 ID iAaJxc+e 「お茶、飲むかね?」 「ありがとうございます」 海有塾のちょうど中心に位置する塾長、源治さんの部屋に俺は案内されていた。患者服のままの俺に初め源治さんは驚いていた。 しかし「海有……朔夜のことで話があるんです」と言った瞬間、源治さんは表情を強張らせ俺をこの部屋に通してくれた。 「……それで……話があると……」 「……はい。師匠は……海有朔夜について何を知ってるんですか」 「……ついに……たどり着いてしまったんか」 源治さんは渋い顔をすると立ち上がり窓から見える庭園を眺め始めた。俺も立ち上がり近付こうとするが「そのままでいい」と源治さんに止められた。 「……師匠?」 「わしは……君に師匠なんて呼ばれる資格はない。……本当の君の師匠はあの子だからのう……」 「あの子……?」 「海有朔夜じゃよ。……わしの孫娘のな」 源治さんの背中は何処か悲しげだった。まさか孫娘だったとは……。同じ苗字だから可能性がないとは言えなかったが。 「あの子との約束じゃ。わしの知っている全てを話そう」 「約束……ですか」 「……要君、心して聞いてほしい」 源治さんの真剣な眼差しに思わず俺は強く頷いていた。 結局学校に戻れたのはそれから一週間も後だった。病院を抜け出さして海有塾に行ったことがばれてしまったのが原因であるが。 とにかくもうすぐ終業式という間の悪いタイミングで戻って来た俺を迎えたのは―― 「要、おかえりっ!!」 「刺されたらしいじゃん!大丈夫だったのかよ!?」 「いやぁ、とにかく帰ってきて良かったぜ!」 「……なんじゃこりゃ」 入院する前とは打って変わってお迎えムードのクラスメイトたちだった。 「つまりあれか、無罪放免的な」 「まあそういうことだね。とにかく皆要に罪悪感があるんじゃないかな」 昼休み。やたらと構ってくるクラスメイトたちを何とか退けて英に事情を聞いていた。 英の話によると俺が入院した後、誰かがクラス中に俺の無実を証拠付きで流したらしい。 つまり"今まで白川要から送られたメールは別の誰かさんの仕業"というメッセージを、だ。 しかもご丁寧に教卓の上の誰かさん、要するに犯人である春日井遥の工作用携帯を置いてくれたらしい。 「それでこの騒ぎか……」 「ちょうど前の日に要と遥が病院行きになったからね。あ、それから大和さんは要を刺した写真が同じく教卓に置かれてたから……」 「……一体誰が…」 病院で聞いた話では撫子は隔離病棟で治療中らしい。理由を聞いたが守秘義務と言われ教えてもらえなかった。 いずれにしろこのままでは二人とも学校に戻って来られない。 「……何とかしないとな」 「うん。亮介が今、遥の携帯を置いた犯人を調べてるよ」 「珍しいな、亮介が自分から動くなんて」 亮介は基本面倒臭がりだ。だから要組で行動する時も基本受け身だったのだが。 「まあ面倒臭がりの亮介も好きな女の子の為には全力を尽くすんじゃないかな」 「そうだな……えっ?」 「あれ、言ってなかったっけ?亮介はずっと遥のこと、好きだったんだよ」 「亮介が……」 聞いたこともなければ想像すらしたことがなかった。まさか亮介が遥のことを好きだったなんて。 「……もしかして遥に告白されたり……した?」 鋭過ぎる質問に思わず振り向くと真剣な表情をした英がいた。 「……ああ。断ったけど……さ」 「……そっか。亮介にはそのこと、言わない方が良いよ」 「……ちょっと屋上行ってくるわ」 英の返事は待たずに教室を出る。頭の中が色々なことでパンクしそうになる。気分を変える為に俺は屋上に向かった。 118 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/12/10(金) 02 16 13 ID iAaJxc+e 快晴といっても冬の寒さには我慢出来ないのか、屋上には誰も居なかった。そのまま転落防止用の網まで行って寄り掛かる。 「……どうすればいいんだ」 こないだ源治さんから聞いた話をもう一度整理する。源治さんの孫娘である海有朔夜は一般的な家庭に産まれた一般的な女の子だった。 ただ一つ、武道において卓越した才能を持っていたという点を除いてだが。 『あれを才能と呼ぶべきなのか……。とにかくあの子は幼い頃から既に人間の限界を遥かに超越していたのじゃ』 「人に非ず……か」 それでも幸せに暮らしていた海有朔夜を一つの悲劇が襲う。それは彼女の誕生日に遊園地に行った帰り、起きた交通事故だった。 『両親は即死じゃったよ。ただあの子……朔夜だけは生き残った。その類い稀なる"才能"での』 海有朔夜は生き残った。それもかすり傷程度の怪我だったという。彼女の防衛本能がそうさせたのかもしれない。 とにかくその瞬間に彼女は悟った。"自分は人間ではないのかもしれない"と。 『あの子はわしに引き取られた時には既に人として生きることを諦めていたんじゃ。自分は人間とは相容れない存在だと……』 それからずっと海有朔夜は道場の地下に住んでいたらしい。人を遠ざけ嫌い、誰とも関わらず生きてきた。 きっとそれが彼女なりの他者に対する配慮だったのかもしれない。もしくはただ単に他者との関わりを諦めていたのか。 『だからこそ心配だったのじゃ。……君のような"近しい存在"が現れた時、あの子は周りが見えなくならないのか、とのう……』 俺には人間の範疇ではあるが類い稀なる武道の才を持っているらしい。 俺が初めて道場に来てから一週間程で海有朔夜はそれを敏感に感じ取った。 "もしかしたら自分と同じなのかもしれない"と。 『それからのあの子の君への"執着"は凄まじいものじゃった。……ただのう』 『……何ですか?』 『ただ……君もそれを欲していそうじゃったよ。誰かに心から必要とされることをの』 「……心から必要とされる、か」 真上に広がる青空を見上げながら考える。俺は誰かから必要とされたかったのだろうか。 とにかく俺と海有朔夜は互いに惹かれあっていたのかもしれない。そして俺が海有塾に毎日のように通いだしてから約一ヶ月後―― 『あれは7月の終わり頃じゃったか。君とあの子がいなくなったんじゃ。まるで神隠しにでも逢ったかのように、音沙汰なく…』 夏休みに入った直後、急に二人は疾走した。源治さんはそれから記憶喪失になった俺に会うまで二人に一度も会わなかったらしい。 『今もあの子が何処にいるのか……。むしろ生きているのかすら分からん……。これがわしの知っている全てじゃ』 『……ありがとうございました。……約束っていうのは?』 「探せってことなのか……?」 海有朔夜は失踪する前日、源治さんに"もし要が私のことを聞きに来たら知っている全てを話してあげて"と言われたそうだ。それが彼女と交わした約束だ、と。 「……何でこんな手のかかることをするんだ」 まるで俺が記憶喪失になることを知っていたかのような約束。結局源治さんには言えなかったが俺は既に海有朔夜と会っている。向こうは偽名を使っていたが。 「……とにかく海有朔夜を探し出すしかないか」 何故こんなことをするのか。お前と俺はどんな関係だったのか。失踪して何処に行くつもりだったのか。聞きたいことは山ほどあるが……。 「きっと……知ってるはずだ」 何故俺は記憶喪失になったのか。そして誰が俺を刺したのか。4、5ヶ月間探し続けて来た答えを彼女は知っているかもしれない。 119 :リバース ◆Uw02HM2doE :2010/12/10(金) 02 17 00 ID iAaJxc+e 放課後。亮介がまだ遥の為に校内の聞き込みを続けていると聞いて俺と英、そして潤は協力することにした。 「亮介もいつもこれくらいやる気があったら良いのにね」 俺と潤は文化部の部活棟を聞いて回っていた。何処も忙しいらしく中々話を聞いてくれないがやるしかない。 「そうだな。……まさか亮介が遥のこと、好きだったなんてな」 「兄さんが鈍いだけだよ。ちょっと見てればすぐに気が付くって!亮介分かりやすいもん」 潤がさも当然のことのように言う。確かに亮介は分かりやすいタイプのはずだ。 「そうなんだよなぁ……。俺、相当鈍いんだな」 「今さら気が付いたの?……本当に朴念仁なんだね、兄さん」 潤は呆れたような表情をしてから俺の手を握ってきた。思わず潤を見ると少し頬が紅く染まっていた。 「……会長も遥もいなくなっちゃったから、怖いんだ。次は私の番なんじゃないかって」 「番って……そんなことないと思うけど」 「分かってる。けど怖くて……」 潤は心なしか震えているようだった。確かに潤にとってはクラスメイトで仲間の遥がいなくなったことはかなりのショックだったのだろう。 俺が潤を支えてやらないと。せめて今は兄らしい所、見せてやらないといけないな。 「大丈夫だよ。もし何かあったら俺が潤のこと、守るからさ」 「……うん」 潤は俺の胸に顔を埋めて来た。そのまま潤の頭を撫でてやる。潤は俺をぎゅっと抱きしめた。 「……兄さん」 「何だ?」 「記憶、蘇ってきた?」 いきなりの質問に戸惑ったが潤は顔を埋めているため、表情が分からない。多分少しでも安心したいのだろう。 「あ、ああ。まだ完全にじゃないけど……」 「……本当の私達の両親のことは?」 本当の両親。つまり今海外にいる叔父さん達じゃなくてあの暴力を振るい続けた男と病死した母さんのこと、か。 「……思い出したよ。母さんのことも、あの男のことも」 「そっか……」 潤の身体が微かに震え出す。虐待された恐怖を思い出しているのかもしれないし、ようやく思い出したから泣いているのかもしれない。 「……潤、今までゴメンな。俺も――」 「……ふふっ」 「……潤?」 「ふふふっ!あはははははははははは!!」 潤はいきなり笑い出した。全く生気の篭っていない目。思わず離れようとするが潤の抱きしめる力が強く離れられない。 「ふははっ!……これでやっと私の兄さんが帰って来たんだね?」 「じゅ、潤?一体何言って――」 「離れろ要!!」 怒鳴り声のする方向には亮介が息を荒くして立っていた。 その後ろには見覚えのない女生徒が二人、同じく苦しそうに息をしている。おそらくここまで全速力で来たに違いない。 「亮介……」 「離れろ要!!そいつだ!!そいつが遥や大和さんを陥れたんだ!!」 夕焼けが差し込む廊下で、亮介は潤を指差しながら思い切り叫んだ。
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/5820.html
作詞:アキバヲタP 作曲:アキバヲタP 編曲:アキバヲタP 歌:結月ゆかり 翻譯:yanao 基於相互尊重,請取用翻譯者不要改動我的翻譯,感謝 金絲雀拾六號與愛之悠詩 敬啟 身體健朗的你啊 如雨蟬聲早已消停 音訊不知已斷數年 日本再次迎來楓紅之秋 你是否可好 乾脆 成為滋潤愛的花朵吧 此刻巡迴的四季 當一回首便消失無蹤 所以請向前吧 更加向前吧 金絲雀再度 領著火紅景色 不忘你活過的每日地 背負至今 不知軌道其去向 終點仍遠在他方 將記起的言語 不作聲地捨棄 知曉若是當存有異議的世界入睡時 一切便都將走向終點 這火車只允許單程之旅 誰也不會多望一眼 當眼望著你直到最後時 那就一定是終點了吧 務必請保重 再會了 成為編織愛的詩歌吧 若謳歌的四季在此刻 描繪出的只有離別 就更向前吧 一直向前吧 在金絲雀的空位中 到處都沒有 留給你的位置 所以還不要過來 若偏離了軌道 終點便近在眼前了 乾脆 成為滋潤愛的花朵吧 此刻巡迴的四季 當一回首便消失無蹤 所以請向前吧 更加向前吧 自金絲雀的車窗處 若能見到你 那就只為你留下一份愛吧 願那份愛能令你使繁花盛開 再會了 成為編織愛的詩歌吧 成為滋潤的愛吧 願這份愛能為你 活著的四季增色 已到終點了 願你能永遠健朗
https://w.atwiki.jp/kira-show/pages/114.html
Radio_TOP→♪ animate_TOP→♪ ☞さよなら絶望放送 ☞CLUBココ&ナッツ パーソナリティ (篠ノ女紺役) 遊佐浩二 (梵天役)諏訪部順一 放送回 タイトル ゲスト 第00回 「やみつき ラジ、キ……?」 第01回 「油断しないで下さい、東京は怖い街ですから」 第02回 「どういう感覚で自分のペンネームを決めるのか?」 第03回 「今からパワーを送るから――いくぞっ!」 朴王路美(朽葉役) 第04回 「○○と呼んでください」 朴王路美(朽葉役) 第05回 「すみません、アフレコの後ですみません」 福山 潤(六合鴇時役) 第06回 「ときどき面白いです」 福山 潤 第07回 「あまつきの現場なら誰を嗅いでみたいですか?」 野島健児(平八役) 第08回 「皆さんに勇気を与える番組です」 第09回 「最近、違うメーターが出来てきて……」 森久保祥太郎(露草役) 第10回 「コール&レスポンス! みたいな感じで」 カンノユウキ OP 引田香織 ED 第11回 「自分を褒め称えた文章をよくそこまで…」 第12回 「俺たちをどんだけ泣かせたいんだ、みんな!」 第13回 「あれ、縦に立つよね?」 第14回 「え~、そんな前から……」 第15回 「世の中が俺達を受け入れないんだ!」 鈴村健一 第16回 「ロマンスの神様なんていないんです」 第17回 「簡単な名前にしてください」 小杉十郎太 第18回 「うぃーっっっき!!」 公開録音 「4人中3人口にモノが入ってるって、どういうことだ!」 福山潤,朴王路美
https://w.atwiki.jp/ercr/pages/23.html
発売日 2020年2月28日 ブランド 戯画 タグ 2020年2月ゲーム 2020年ゲーム 戯画 キャスト 咲智ゆん(川霧花菜),月野きいろ(新條悠),雨場つかさ(鳥越千夏),皇遊雅(佐野幸大) スタッフ 企画・制作:戯画 キャラクターデザイン・原画:うなさか サブキャラクターデザイン・原画:サイキライダー SD原画:sue シナリオ:オオタリョウ,真崎ジーノ ビジュアルチーフ:一之江潤 [有限会社スタジオナレッジ] 立ちグラフィック彩色:一之江潤 [有限会社スタジオナレッジ] イベントCGキャラクター彩色:一之江潤 [有限会社スタジオナレッジ],Yoh, せんや,雨乃小箱,CHUEMON,mia,ペス,YHO 背景:藤田,Y.M イベントCG背景制作:Y.M,サイキライダー,藤田 システムグラフィック:火鉢いろり [KOMEWORKS] グラフィックデータ作成:kousui,プッシュ☆ナルカミー BGM:羽鳥風画 CVコーディネート:TARGET ENTERTAINMENT, INC. レコーディングエンジニア:旅館西乃屋 CVディレクション:瑞朔慈大 ムービー制作:Syamo ロゴデザイン:古磯修平 [KOMEWORKS] Webサイト制作:火鉢いろり [KOMEWORKS],雪沢やか プログラム:ハル システム管理:プッシュ☆ナルカミー 演出管理:五棒 [iMel株式会社], Get Excited [iMel株式会社] スクリプト:時枝ゆーと,縛倉龍一,五棒 [iMel株式会社], Get Excited [iMel株式会社] デバッグ:雛田楸 ディレクション:kousui 楽曲 メインテーマ 「Kiss me, With me」 佐々木未来 Written Composed Arranged by 羽鳥風画 Guitar by 小東大悟 All other instruments programming by 羽鳥風画 Mixed by 日田茂 Recorded at Rycoon Music Directed by 羽鳥風画 Sound Produced by studio CHANT エンディングテーマ 「happy goes on」 安田みずほ Written Composed Arranged by 羽鳥風画 Recorded at studio CHANT Mixed by studio CHANT